行き慣れた夜道で
私は高校生の頃、某ピザ屋でデリバリーをしていました。
真冬の雨の日で20時には辺りが真っ暗になっていて見通しが悪く、早く帰りたい一心で配達をしていました。
配達を終え店に戻ると注文が溜まっていて、休む暇もなく次の配達先の住所を確認したところ…
私「おっ!よかった。よく行く地域だからラッキー」などと考えながら準備をして出発しました。
その地域は友人が多く住んでおり、得意な地域だったのでかなり気楽でした。
バイクを走らせ15分ほどで配達先の近くまで着き「もう少しだ」などと考えていると、なぜか細い一本道にスーッとバイクを走らせていました。
私「あれ?なにやってんだろ。笑」
両側には住宅が並び街灯がほとんどなく車一台が通れないほどの道に入り込んでしまい、「このまま進んでも遠回りになるなぁ」と思い来た道を戻ることにしました。
狭い道なので何度か切り返しながら、ミラーを見ると女性がミラー越しにハッキリと私の顔を見ているのがわかりました。
一瞬で身体中に鳥肌が立ち、すぐさまその場から立ち去りました。
街灯などがなく雨降る夜道であんなにハッキリと(どこを見てるのかまで)顔が見えるのはありえないんです。
ガクブルしながら配達を終え、バイトも終わり携帯を見ると友達が集まっているとの連絡があり、さっきの事もあったため私もその場に参加し、雑談をしながら気持ちを落ち着かせたかったのです。
一通り談笑し、私も話題の一つとして先程のガクブル体験を話したところ
「マジで?こわっ!やべ〜笑」などと話をしているなか、友人が「それどこ?」と聞いてきたので
私「◯◯のとこの細い道」
友人2.3人がハッとするような顔や強張った顔で、「聞いた話だけど、あそこの住宅街で数年前にカップルが痴話喧嘩の末女性を…」
それ以降私はあの細い道を二度と通っていません。
まだ彼氏を探しているのかな